青いバラ

青いバラ

どうして私の誕生日に 青いバラなのか?

十数年前の話しだが

私の活動を お手伝いしていた
ある女性の誕生日に
私は 当時 滅多に手に入らない
青いバラの花束を プレゼントした

彼女は 青いバラを初めて観た と言って
とても 喜んでくれた

そしてしばらくして
彼女は 私に
「先生の お誕生日は
 何が欲しいですか?」
と聞いて来た

私は答えた
「私が あなたに
プレゼントしたものと 同じ
青いバラの花束が欲しい」
と言った

彼女は オッケーと喜んで
私の誕生日を 迎えた

すると 彼女は
少し冴えない顔で
「この花束で いいですか?」
と 赤いバラの花束を 差し出した

私は
「赤いバラでは ダメです
 青いバラが 欲しいんです」と答えた

彼女は 少し落ち込んでいたが
「改めて 青いバラを用意して
 また 出直して来ます」
と言った

それから 3ヶ月がたち
彼女が 困り果てて 私を訪ねて来て
こう言った
「青いバラは 普通には無いもので 特別な時にしか 手に入らない と 花屋さんに言われたから
青いバラは 無理そうです…」 と言った

私は 答えた
「いいえ
 どんなに入手 困難でも
 青いバラを待ちます」 と

彼女は「分かりました」と言って 青いバラを 探し続けた

そして 半年が過ぎた頃
ようやく 呆れ果てた 満面の笑みで 私を 訪ねて来て
青いバラを 差し出した

どうして 呆れ果てた満面の笑み なのか?

それは 花屋さんを 何十件も回って 散々 探した上に 見つからない という 経験をしていたから

あまりにも 見つからないので
花の おろし問屋まで行って
交渉して 探してもらっていた

何と 外国の花屋さんから 取り寄せをして 手に入れた 貴重な 青いバラだった

彼女は 一年近くもかかった歳月と 想像を 遥かに超えた 入手困難さに 呆れ果てていた

そして 手に入った嬉しさと重なって 呆れ果てた 満面の笑み! だったのだ

私は
「赤いバラと 青いバラの価値は
 同じですか? 」と 彼女に訪ねた

彼女は 答えた
青いバラは 造ること自体が 不可能で 色素を どんなに入れても 青い色は ほとんど出ない のが現状で いつも 生育できるとは 限らない
と 花の専門家に 言われたそうだ

だから 特別なイベントや ステージや 何かしらの時にしか 出回らない
と 言うことだった

そして 彼女の 青いバラの説明は その後 30分も 続いたのだった

だから 彼女は 何度も言った
赤いバラと 青いバラは
色の違いだけの問題 ではなく
バラ科の植物と 色素の関係や… etc…
と 言いながら
全く 別の次元のバラだ と言った

私は
「では 私が
 あなたにプレゼントした 青いバラが
 あなたの誕生日から 逆算して どのくらい前から 準備していたか 想像がつくかな?」

と 質問した

彼女は 泣き崩れた

青いバラを 準備してくれたことが どれだけ 困難なことなのかを 知ったから

私は
「気持ちが分かる人間で 在りなさい」
と 彼女の肩を なだめた

「人間は 姿勢だよ

 赤いバラなら
 今日 誕生日だと気がついて
 花屋へ 駆け込んでも 用意が出来る

 だが 青いバラだと
話しは 違う

プレゼントとは
 前もって 与える
という意味から preと言う
だから 姿勢なくして この用意は 出来ない

いつも 忙しく
いつも あわてんぼうで
落ち着きの無い あなたにとって その場しのぎの 態度や 行動
つぎはぎだらけの 人生観を
何とか 地に足を着けて欲しい と思い
私は 青いバラを 探した

青いバラに 何を 観るのか?

そして
何を学ぶのかは あなた次第だよ」
と 私は伝えた

彼女は 生きる姿勢を変えた

また ある日の事だ

その日は
講演会が 2本立て続けに ある日で 会場から会場へと 急いで車を走らせていた

私は ご飯を食べる時間も 無く
移動中の車内で おにぎりを食べていた

そして 会場に着くと
主催の女性が 少し不機嫌ぎみに 私へ 質問をして来た

「どうして お迎えの車を手配して お弁当も用意していたのにもかかわらず
断ってまで ご自身のスタッフの 小さな軽自動車で来られたのですか?」

私は 答えた
「あなたの用意した お弁当は
コンビニ弁当 ではないでしょうか?

私のスタッフのおにぎりは
手作りです

いいですか?
3人の小さなお子さんがいるスタッフが 少し 手の込んだ具材を入れて
朝、学校や 保育園へと
子供たちを送り届けて おにぎりを作る

前の晩から 米を研ぎ
具材になるものを 用意していなければ あんなに 忙しい朝
おにぎりを握るなんてこと
出来るでしょうか?

コロッケや お肉、唐揚げや 卵
どんなに 色んな おかずが入って 美味しそうに見えても
コンビニ弁当では どんなエッセンスを 私は 感じればいいのですか?

スタッフの彼女の おにぎり 一つ
それだけで 次の講演会は 十分です

私は 講演会をしているのでは
ありません

講演会を通して 教育をしているんです

人付き合いも 仕事も 趣味も 遊びも全て 目的は 一つです

だから 不快な思いをするのではなく次回は あなたの手で握った おにぎりを 用意してくれたら 有難い… 」と 伝えた

分かるだろうか?
赤いバラと 青いバラの 違いが

分かるだろうか?
コンビニ弁当と
手作りのおにぎりの 違いが

その違いが 分からないのは 痛い

ありとあらゆる 人の思いが 分からない
だから 姿勢の話しも伝わらない
バラの違いも おにぎりの違いも分からない

つまり 無いのだ

喜ばしたい 気持ち
用意する 気持ち
おにぎりを握るために 早起きする 気持ち
具材を入れるために
前日 食材を買いにいった 気持ち

食べる寸前に
別容器から取り出した パリパリの海苔を
用意した 気持ち

何もかもが 無い… 無い人には

無い人には無い 痛みも

人生は 愛しさを投げかけた分
愛しいものに 恵まれる

自身が 愛さなければ
人生に尊いものは 生まれない

価値とは 自身が 生み育てるものであって
与えられるものではない

結果…
自身を愛し 愛しいものとしていないのなら
あなたは あなたに 何を感じることが
出来るのだろうか?

自身を愛し
自身を愛し続けるからこそ
自身が愛しく 尊いものへと 変容してゆく

自愛なくて 人生は 始まらない

何故なら
あなたが 始まっていないのだから

あなたが 自身の全責任を持って 自分自身を 愛する時

あなたは 始まる

尊い自身への 道のりが

自愛… それが 全ての痛みを 消す

分かるかな? 』
 
 
 
 
 

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金城幸政

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