<span class="hpt_headertitle">創観16.松竹梅 と 三友</span>

創観16.松竹梅 と 三友

松と 竹と 梅。

それは、そのどれも 寒に耐えるので

中国では歳寒の三友と呼び、

画や 詩の題材などとされて来た。

 

日本では めでたいものとして

慶事に用いられて来ている。

 

では何故、

三友と呼ばれ、めでたい慶事に

使われてきたのだろうか。

 

松、それは その昔、

神が その木に天降ることを待つ 意から

松 とされた。

神が降りたか否かは定かではないが、

なぜ 松に その由来があったのだろうか。

 

その昔、

医術の天才を藪(やぶ)医者と呼んだ。

今では、腕の悪い医者のことを

藪医者と呼ぶ。

なぜ昔は、

藪医者が尊敬されていたのだろうか。

それは 病人に対して、

的確な観察・診察を行い、

その症状に合わせて、藪に入り

薬草を採取して、処方を出し、

病を的確に治療したことから

名医の代名詞として 藪医者 と称された。

 

ここ沖縄は、琉球大国の時代、

多くの国々との進行を深める中

世界中から その処方にあたる木々や草花、

そして 薬草を琉球にもたらした。

今の沖縄が

健康と長寿に恵まれていることも、

先人の恩恵の上に成り立つものだろう。

 

慶事に表わされる 松竹梅も、

実のところ 人の健康や生活に、

深く関わっていることを

先人は子孫に伝え、

神が天降りる いわれと共に、

経緯を持って大切にしてゆく様に

慶事の一つに残したのだろう。

 

つまり、松と竹と梅は、

人の健康と生活に欠くことのできない

大切な役割があったからこそ

慶事に扱い 重宝されて来たのだ。

 

松竹梅 と 三友、

それは 豊かに繁栄して欲しいと

祈り続けた 先人の想いを

感じずにはいられないのではないだろうか。